愚問自答「日本企業は体育会系なのか?」
9か月ほど前、ある文書(割と堅い人が書いた、ちゃんとした文書)を読むうちに一文に目が留まり、ハタと考え込んだことがあります。
うる覚えですが、
「日本企業はコマンダー的な上意下達により組織が運営され…」
といった趣旨のことが書かれていました。
個人的にはむしろボトムアップでの改善活動が日本企業の組織運営の特徴と思ったので、この一文で逡巡したのですが…、、
改めて考えると、おそらく筆者が強調したかったのは、「上意下達」ではなく「コマンダー的」の方なのでは、と思い直しました。
「コマンダー的」だとパッと想起しづらいので、一旦「体育会系的ノリ」と解釈し、今回の愚問自答では「日本企業は体育会系なのか?」を賞味したいと思います。
※前提として、体育会系の良し悪しを問うものではないです(何だって良い面と悪い面がありますから)。
※そして「日本企業」の定義は読み手の方々にお任せしますが、意識高い人々が行くような会社でなく、まぁ古い、伝統的な日本企業を思い浮かべてくだされば相違ないかと。
さて、「体育会系」という言葉から想起される、イメージをたぐっていきながら、検証してみたいと思います。
「上(師、先輩)の言うことは絶対」
いかにもですね!
これに「理不尽なことでも」という但し書きが加わると、よりグッときます。
こういった側面は濃淡あれど、割と日本企業にありそうですね。
よく考えたら、「上が言ってる」というだけではNo reasonですが、不思議と通っちゃいますね。
一応対比すると、僕が一時期いた外資企業では「ロジックこそ全て」だったので、上が言おうが新入社員が言おうが、論理が全てだった記憶があります。
「若手は最初は雑用から」
これも如何にもですね。
僕が伝統的な日本企業にいたときは、毎朝コピー機の用紙入れと、上司の机拭きが日課でした。
そんなことよりはササッと仕事を始めて、スキルを磨いた方が良いと思いますが…。
「公私なく」
これもありますね。
「長い時間を共有するとチームワークができる」という考えはあながち間違いではないですが、一方で「馴れ合う」という危険性も同時にあり。
「最後は根性」
やはり努力を重んじると、行き着く先は根性ですね。
プロジェクト的には根性に頼らないように進めるべきなのですが…。
個人的にはどんな仕事も最後は根性というのは大いに賛成ですが、伝統的な日本企業はプロジェクトマネジメントをしないまま、土壇場の根性頼りにしている感はありますね。
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ということで、ツラツラと書くと、確かに日本企業は体育会系的なところがありそうです。
おそらく終身雇用が前提の時代は、キャリア構築のスパンもノンビリしていたので、年功序列的な手法でも機能したのでしょう。
結論:
伝統的な日本企業は体育会系的。
僕個人はちょっと苦手な感じですが、好きな人は好きでしょう。
結果的に業績と従業員満足に結びついてれば良いと思います。