日々是、徒然に愚問自答

生来の小心者なのか、単に暇なのか、、、、日々悶々と悩みや疑問が浮かびます。しかしながらその大半は取るに足らないことで、人様の貴重なお知恵と時間を拝借するのもはばかれます。そのため、自ら産んだ愚問には自ら答えて始末をつけようという試みです。通勤電車等でご賞味くださいませ。

愚問自答「人生100年時代にどう働くか?」

最近のコロナ化では在宅勤務、テレワーク、それ以前には職務軸導入、高齢雇用、残業抑制など、働き方をめぐる変化は色々あり、おそらく日本全国『どうすればいいか分からん』という状態だと思います。

その中でも『人生100年時代』と『ジョブ型』の2つが頭の中でピーン!ときたので、今回は「人生100年時代にどう働くか?」という愚問へ自答したいと思います。

 

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1.いまの働き方で(僕は)人生100年時代はムリ

高齢化がズンズン進む日本人にとって相当バズッた「人生100年時代」に関して、原作・解説書・引用を読むと、人生を質的に充実させ、かつ経済的にも困らない上では『長い間働き続ける』ことが重要なようです。
確かに労働はヒマと金銭的不安を両方同時に解決できるので有効ですね。

長く働く方法は色々あり、定年まで勤めた会社で雇用延長したり、全く異なる仕事に派遣される、クラウドソーシングで知恵を提供する、顧問として登録・派遣される等、選択肢も広がってきたのだと思います。

最近読んだ記事では『80歳雇用』というものがありました。

ノジマ お知らせ「定年後、最長80歳まで雇用を延長」https://www.nojima.co.jp/news/category/info/56896/

 

ただ、30代半ばにして僕は素朴に思います。

今も決して楽ではないのに、あと40年以上も働くとかムリ。

僕自身、そこまでハードワークではないのですが、それでもこれを80歳まで続けるのはしんどい。精神的に疲れる前に体力的に無理ですね。

 

よ~く思い出してみると、僕が幼稚園児のとき祖父母は64~65歳でしたが、完全なる老後の生活モードに入っていました

「今の60-70代は若い!」とは言われますし、実際に身の回りで机を並べて働いている60-70代の方もいて「んー、確かに一概に年齢で区切れないものだけど…」と思いつつ、一般論はさておいて『僕は80歳まで働くのは多分無理。50代が限界』と思うわけです。

それなりのプレッシャーを受けつつ、成果を出すという働き方は、本当は今でもしたくないし、やるとしてもあと15年くらい(=50代前半)までとしたいです。。(スミマセン)

 

2.80歳まで働けるのは『仕事を趣味とする』か『趣味を仕事とする』か。

僕がなぜそこまで長く(80歳まで)働くのはムリと思うか分析すると、
『仕事を避けたがっている自分がいる』
に尽きると思います。

僕は決してやる気がないとかサボりたいということではないです。
やるからにはちゃんとやりたい、人に迷惑をかけたくないし、成果を出すためにベストエフォートを尽くしたい。それゆえに働くことはシンドイのです。

なので自分と仕事は一体化してなく、心の中で仕事というのは異物感がある状態です。
(これは15年近くの会社員生活ずーっとそうだった)

この状態を長く続けるのは心身ともに不健康そうなので、『仕事との距離感』を上手にとる必要があります。
距離感というのは単純に言えば『離れるか、くっつくか』ということです。

離れる ・・・仕事=趣味(の1つ)、とする。心の中における仕事のウェイトが小さいから生きるに必要な金額さえもらえればドーでもよくなる。
くっつく・・・趣味(生きがい)=仕事、とする。仕事での成果が自分を高みに上がらせることにつながるため、クエストモード的に苦労さえも楽しくて仕方なくなる。

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中途半端はよくない、ということですね。

正直、この2つのどちらかを選ぶかは好みで、収入・労働時間・仕事のできる/できないとあまり関係ないと思います。
とはいえ、仕事のできる(と思える)人が多い業種・企業(コンサルとか外資とか大企業とかメガベンチャーとかイケイケスタートアップとかきらりと光る中小企業とか…要はあらゆる企業で)は社内競争や目標・理念への推進パワーが激しいので有無を言わさず『趣味=仕事』となりがちですね…。

なお、この2つは考え方の多様化が進んでも根本的に相容れないため、同じ職場・チームで2つが完全に混ざり合うことはないでしょう。(役割を分けてチームを回すことはできます)

いずれにしても、80歳まで働くなら『ストレスのない距離を取る』ということですね。(人間関係と一緒ですなぁ)

余談ですが、いわゆる継続雇用で問題となる「燃え尽き」は「趣味(生きがい)=仕事」だった人がある日突然(定年退職月を境に)「仕事=趣味(の1つ)」に転換させられることによるものだと思います。これって会社側では個人の嗜好性までは見切れないから※、個々人がうまく気持ちを切り替えるしかないんですよね。
(※とはいえ、モーレツ世代は社会によって「趣味(生きがい)=仕事」と刷り込まれた世代でもあるので、あながち自己責任と切り捨てるのもかわいそうな話です)

 

3.人生100時代だからこそジョブ型

ここで大事なのが「ジョブ型」です。
「ジョブ型」って何?という方は下記のマーサーの記事をどうぞ。

『今さら聞けない「ジョブ型」雇用(その1)』
https://www.mercer.co.jp/our-thinking/bigpicture/age-of-disruption/column-21.html

どうもここ数カ月間「テレワーク」「ジョブ型」「成果主義」という本来異なるものをセットで論じられてしまったため、大いなる誤解が日本を渦巻いているような気がしますが、ジョブ型自体は「キャリア」「働き方」と相性が良いです。

要は「仕事=趣味(の1つ)な人用のジョブ」と「趣味(いきがい)=仕事な人用のジョブ」を用意して、本人に選択させればよいのです。

ここで、

「仕事=趣味(の1つ)な人用のジョブ」なんてあるか!うちは全員プレーなんだよ!

と思われた方は大いなる勘違いで、ジョブとは分解された機能なので、担う機能が異なるだけで全員プレーには変わりなしです。
とはいえ、こういった考えはメンバーシップ型が骨の髄までしみ込んだ日本企業には難しいでしょうけど。

思うに、60歳でいきなり「明日から仕事=趣味です!」とレールを切り替えるのでなく、40歳くらいからコース選択※させてくれれば(僕は個人的には40歳くらいまでは一応頑張ってみたい)、「それなら長く働ける」という人が増え、結果的に労働力総計では十分な量になるのではと思います。

※コースを選択制にすると「みんな仕事=趣味(の1つ)になったら経営が回らない!」という意見も出るでしょうが、経験上、勝手に各世代1.5~2割くらいの野心的な人が「趣味(生きがい)=仕事」になるので大丈夫と思います。

 

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そんなわけで、「80歳まで今の働き方かー」と思ったら暗くなりますが、「40歳で『仕事=趣味(の1つ)』にコースチェンジしよう!」と思うと気が楽になりました。
(とはいえ、40~80歳まで40年間も働くのは想像できないから50代で会社勤めは辞めたい…)

 

結論:

何事も自分との距離をうまくつかむのが大事