愚問自答「"売り手と買い手"は、なぜ"甲と乙"になってしまうのか?」
今も昔も、パワーバランスを露骨に出す人は苦手です。
ここで言うパワーバランスとは、いわゆる「オレは客だぞ」的なアレなのですが、
目を凝らすと色々な場面で現れ、しかもある日を境にパワーバランスが逆転するという状況があるのです。
そこで、今回の愚問自答、タイトルはよく分かりにくいですが、要はパワーバランスの逆転についてです。
分かりやすい例を言うと、就職活動が典型的です。
売り手市場だと、
内定式前:学生>会社
内定式後:学生<会社
入社後 :学生<<<会社
といった感じでしょうか。
この場合、内定が転機となります。
学生が内定式までには一社に絞ること(最近はそれすら先延ばすらしいけど)で、企業への内定辞退カードが切れなくなるわけです。
そうなると今度は企業の方が、配属パワーを持つので優位に立ちますし、いつの間にか雇用契約における甲乙になるわけです。
(無論、リーマンショック後の内定取消が社会問題になったよう、内定は性質的には雇用に近いため、内定式前後でそもそものキャリア上の位置付けが変わるわけですね)
2つ目の例えとしては、B to Bの取引があげられます。
困りごとがある側がニーズを開示し、見積りをもらうあたりまでは、売り手>買い手。(売り手は、買い手に頼まれて見積りを出す)
契約後は売り手≦買い手、といったところでしょうか。
基本的には売り手と買い手は対等と思いますが、最後は買い手のニーズを起点としており、検収が支払い要件だったりするため、契約書上の甲の要求が通るという構造です。
結局のところ、何らかの契約発生のタイミングで契約書上の甲乙の関係が発生するのですが、これを実際のコミュニケーションで甲乙を露骨に出すかは、別問題。
僕は常に甲乙両方の立場であるため(ある人に対しては乙、違う人に対しては甲)、パワーバランスに揺さぶられて悶々とする日々です。
結局は各人次第なのですが、年代、職種、業種、性別、地方、といった、あらゆる属性で傾向が見えないので、本当に各人の人間性次第と思います。
結論:人にやられて嫌なことはしない方がきっと良い。