愚問自答「ソフトとハード、どっちが大事?」
キャリアのスタートがコンピュータ工場だったからか、物事を構造的に捉えるとき、ソフトとハードで分かるクセがあります。(結構汎用的なのでおススメです)
スキルについてもソフトスキルとハードスキルに分けられるのですが、意外と意識されていないことが多いと思ったので以下にしたためます。
僕なりに定義すると、
ソフトスキル:知識や思考力以外のスキル、主だっては対人スキルが該当。ソフトというだけあり、対象によって対処方法が変わる。また、明文化しづらい。
ハードスキル:知識や思考力が該当。ハードというだけあり、自分の中で一度定着させると汎用的に使える。また、文書や本の形式で獲得できる。
人事に関心のある方ならピピンときたかもしれませんが、いわゆるカッツモデルをソフト/ハードで括り直しています。
(先人は偉大だ!)
このソフトスキルとハードスキルという観点は、「一人の人間の中での高低」という点でスキル開発の指標になります。
実際、カッツモデルでは、キャリアの初段階は知識→後半は思考力、対人スキルはいずれにもかかる、という整理をしています。
一方、個人的には「仕事で求められる度合と現状の自分のギャップ」という観点で自己評価するととても有用と思います。
つまり、ハードスキルがクライアントへの付加価値である職種なのに、ハードスキルが低いと(本人も周りも)かなりつらく、逆も然りです。
当然、「どの仕事でも知識、思考力、対人スキルは全部大事だ」という考えは否めませんが、あまり大味になると元も子もありません。
(ひどい場合は、全て総称して「人間力」などという謎のワードが登場しますが、じゃあ犬力と猫力とかあるのかね?とこれまたひどい言葉の応酬になるので極めて不毛です)
難しいのは、「チームで働くときにお互いの得意分野で補完しよう」という考え方で、多少の得意不得意はあっても一定ラインが揃ってないと上手く機能しないなと思います。
(知識の高いエンジニアと対人スキルの高い営業員がセットでクライアント訪問しても、それだけでうまくいくことはなく、結果、技術営業やサービスエンジニア的な職種が必要となる)
最終的には全てを一定度合い高めていくことになると思いますが、愚問自答的な考えとしては、
・自分の職種で求められるソフトスキル/ハードスキルの配分を認識する(経験則では先輩社員5人くらいに聴くと大体分かります)
・現状の自分のソフトスキル/ハードスキルの度合いを評価する(人事評価はこういう場面で有用)
をサボらず定期的に行うことが必要となります。
結論:ソフトとハード自体の高低よりも職種に求められる水準の充足度が重要。