日々是、徒然に愚問自答

生来の小心者なのか、単に暇なのか、、、、日々悶々と悩みや疑問が浮かびます。しかしながらその大半は取るに足らないことで、人様の貴重なお知恵と時間を拝借するのもはばかれます。そのため、自ら産んだ愚問には自ら答えて始末をつけようという試みです。通勤電車等でご賞味くださいませ。

愚問自答「コンサル会社にいることは人脈を広げるのに有効か?」

「スモールワールド・ネットワーク」(ダンカン・ワッツ著)を読み、ネットワーク(人脈※1)が広がる仕組みを我が身に置き換えて考えたところ、

「コンサル会社やビジネススクールに所属するした人を介して知り合いが増えたな」

と思いました。

 

僕はビジネススクールへの就学/勤務経験はなく、代わりにコンサル会社は日系/外資の両方で勤務経験があるため、今回はコンサル会社※2にいることによる人脈形成への影響について愚問自答してみます。

 

※1.ダンカン・ワッツの言う「ネットワーク」と「人脈」は定義が違いますし、僕自身あまり「人脈」という言葉が好きではないのですが、分かりやすい言葉のためここでは「人脈」という言葉を使います。

 

※2.コンサル会社は定義がなく有象無象ですが、本稿では僕自身が勤務経験のある「経営コンサルティング」(戦略または総合系)をしている会社とします

 

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個人的な経験に基づくと、コンサル会社に所属したことで得た面白い人との出会いのパターンとして以下があります。

 

1.同僚自体が面白い人

2.同僚の知り合いが面白い人

3.クライアントが面白い人

 

それぞれ噛み砕いてみましょう。

 

 

1.同僚自体が面白い人

 

コンサル会社の認知度が高まり市民権を得たことや採用ハードルが下がったことから、15年前とかに比べるとコンサル会社への就職はポピュラーになったと思います(僕がコンサル業界に入った10年前の時点で結構ポピュラーで、いまは更にポピュラーになった…と思う)。

 

とは言え、就業人口全体から見ればまだまだレアでして、端的に言えば新卒であれ中途であれ、敢えてコンサル会社に就職する人は「そこそこ変わり者」と思います。

 

と、ここまで書いてみて全然褒めてないことに気づいたので補足すると、「変わり者」かつ「高アウトプット」な人が多いです。

 

職業柄、何かしらのテーマにディープダイブするため、何かには秀でている人が多いです。

裏返すと、何かに秀でてない人には勤まらない職業とも言えます。

 

で、採用においてもそういう人(またはそうなる可能性の高い人)を採る傾向にあります。

あまり「バランス感があるから採用!」という話は聞きません。

むしろ「ちょっと変だけど面白いから採ろう」という話はよく聞きます。

 

そういうわけで、「何やってるか分からないけどスゴい人」(僕的に言う「なにスゴな人」)が集まりやすい業種と言えそうです。

 

更に言うと、個人的には「コンサル会社を卒業した人」はもっと面白いです。

謎の専門性を引っさげて独立・起業したり、転職したりする人のバイタリティたるやスゴい!

 

巷では"マッ◯ンゼーマフィア"という言葉もありますが、マッキン◯ーに限った話でなく、名の通ったコンサル会社出身者が活躍するのは、自分の周りを見ても納得感があります。

 

 

2.同僚の知り合いが面白い人

 

僕はコンサル会社に勤務しながらも、すぐに

「あ、ヤバイ。周りには自分より優秀な人しかいねぇ」

と気づいたため、キャリアの築き方を早々に転換し、

「社内の友達が多い人」

となることにしました。

 

結果、同僚と仲良くなるうちに、"同僚の知り合い"とも絡む機会が増えたのですが、この方々も実に個性的で面白い!

 

上記のとおりコンサル会社に勤めてる時点で個性的であり、その友人もこれまた個性的という構図になります。

 

特に「技術」「地域」「教育」といったテーマに携わる方々や、起業家の方々は想いや実行力が強く、話を聞くだけでも自分の世界が広がります。

 

 

3.クライアントが面白い人

 

これは偶然ながら有難い話で、プロジェクトが終わった後もクライアントとプライベートで付き合うことがあります。

 

構造的に解説するなら、コンサル会社への発注権限を持っている時点でその会社のキーパーソンなわけですね。

そういう人はメチャクチャ優秀※3です。

 

※3.10年近くやって改めて思いますが、コンサルタントというのはあくまで専門職であり、コンサルタントだから優秀ということは全然ないです。所属する会社なんていうのは単に個々人のキャリアプランの違いであり基本的には能力差はないです。

 

で、そういう人は面白い!

 

優秀だし転職できるポテンシャルがあるのに敢えてその会社に残っている、という背景の想いを聞くのが僕的に楽しかったりします。

 

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というわけで、縁あってコンサル会社に籍を置いたりしてますが、「朱に交われば赤くなる」のような感じで、身を置く環境により知り合いが広がったなぁという点はつくづく感謝です。

 

多分、元々バイタリティのある方はコンサル会社にいなくても自然と知り合いが増えていくのでしょう。

一方、僕の場合、実は奥手なので、たまたま人と色々な人と出会う機会のある業種で勤めて良かったと思いました。

 

なお、敢えて蛇足を付け加えるなら、これらはすべて結果論と思います。

僕自身、コンサル会社に転身したときはスキルアップが目的で、人脈形成なんぞは全く考えていませんでした。

ただ、運良く長く勤めていく中で自然と広がったという感じです。

また、仕事はどれも大変と思いますが、特に僕の場合、かなり遅咲きだったため、最初の4〜5年は黙々と仕事をしていた記憶があります。

そのうち、「まぁ標準的なスキルはついたかな」と思えてきたあたりでようやく色々な人との出会いを楽しめる余裕が付いた…という感じです。

 

結論:

コンサル会社に所属すると、色々な人と知り合う機会はある!

ただ、まずはコンサルタントとしての仕事をキチンと出来ることが先決。