日々是、徒然に愚問自答

生来の小心者なのか、単に暇なのか、、、、日々悶々と悩みや疑問が浮かびます。しかしながらその大半は取るに足らないことで、人様の貴重なお知恵と時間を拝借するのもはばかれます。そのため、自ら産んだ愚問には自ら答えて始末をつけようという試みです。通勤電車等でご賞味くださいませ。

愚問自答「"会社"という組織体はいつまで残るか?」

働き方改革について西野亮廣氏の持論を読みました。

 

R25働き方改革を鈍らせている元凶は、"下"がサラリーマンの働き方しか知らないこと」

https://r25.jp/article/712933280179510395

 

インタビューの中で「集合と解散」と表現しており、いわゆるプロジェクトごとに人が集まる働き方について示唆しています。

 

これは僕も同意で、この愚問自答でも独立、副業・兼業が広がり、IC(Independent Contractor)が今後もポピュラーな働き方になることは何回か触れています。

※ちなみに、そうなった場合の個人のキャリアの自由度について愚問自答しているのでご興味があれば以下をお読みください。

https://piropiro2000.hatenablog.com/entry/2019/07/17/091705

 

そういうわけで、

「プロジェクトごとに独立したプロフェッショナルな個人がワッと集まって働き、終わったら解散!」

という働き方は賛成なのですが、今度は、

「そうなると"会社"という組織体って必要?」

と素朴な疑問が浮かんだため、愚問自答してみます。

 

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このテーマについては以下の2つの観点が浮かびました。

 

1.プロジェクトの発注者

2.プロジェクト成果物の管理者

 

それぞれ考えてみましょう。

 

1.プロジェクトの発注者

 

まず、

「みんながICになったら発注者がいないじゃん」

ということを思いました。

 

言い換えると、

「プロジェクトの発注者としての会社は必要だよね」

ということです。

 

ココナラのようなC to Cのソリューションマッチングなら発注者が個人ということもあり得ますが、多くはリアルに個人(公人と私人という意味でなく、一人という意味)が問題解決に取り組むので、上記のICがワッと集まる感じではないですよね。

 

そう考えると、プロジェクトテーマを考案し、ICチームに対価を払う発注者は法人、つまり企業になるのでは?と考えました。

 

これは、映画、システム、製品etc…、あらゆる場合において同じで、一定規模のものを作る場合には、音頭取りとなる会社が必要にはなるなぁーと思いました。

 

 

2.プロジェクト成果物の管理者

 

次に、出来上がった成果物について、

「出来た!終わり!」

ということにはならないでしょうから、販売したりメンテナンスしたりする人が必要です。

 

最たるはインフラですよね。

 

例えば、家庭の消費電力をコントロールできるアプリを作ったとします。

アプリ開発自体はワッと集めて作れると思いますが、作ったあとにそのアプリの運用・保守をする人が必要です。

 

それを誰がやるか?

電力関係の運用・保守となると、10数年〜数十年の期間で物事を考える必要があり、「安定性・継続性」が求められるようになります。

すると、"会社"が必要となります。

 

インフラ以外でも同じ。

例えば映画の場合、コンテンツが出来上がった後、映画館やネットでの配給が必要です。これも一種のインフラで、運用・管理する人が欠かせなくなります。

いわんや、DVD化、ゲーム化…と派生すると権利管理をする誰かが必要です。

 

そういうわけで、プロジェクトの成果物をディストリビュート、メンテナンスする人としては、長期的に存在する"会社"が必要と考えました。

 

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恐らく理屈上は、

・発注はクラウドファンディングのような形でプロジェクト組成する

・運用・保守も長くやってくれるIC集める

という方法を取れば、ICだけでビジネスが回る可能性もなきにしもあらずでしょう。

ただ、そうすると、「そのICの集合は最早"会社"と同じじゃないか?」とも思えてきます。

究極的には全てを国家が管理・配分する…という方法も考えられますが、それは世に言われる「独立した個人が集まる」という話と大きくかけ離れる形になりますね。

 

そういうわけで、"会社"という組織体は当面残ると思いました。

"会社"が無くなるときは、それこそ資本主義が抜本的に変わるときかな、と思います。

 

結論:

個人の働き方として独立、副業・兼業は進むし、そうあるべき。

ただ、会社は残る。

独立キャリアか会社員キャリアか、その適性を各々が判断する時代が来るかも。